2006年12月18日 (月) | 編集 |
畠中恵『ねこのばば』読了。
待ってました!のしゃばけシリーズ文庫新刊。
今回も短編連作。
「茶巾たまご」
若だんなは、どのあたりから金次が尋常の人ならざる者だと気づいていたのかしら。
妖の見える若だんなのことだから、実は最初からかな。
そういえば、金次が一緒なのに、平然と鳴家に指示を出しているし。
ということは、妖たちもみな、わかっていたのか?
そういう描写のさりげないところが、好きだ。
「花かんざし」
江戸広小路に平然と現れる妖たち。
団子やらおでんやら寿司やら、勝手に頼んで、支払いは若だんなまかせ。
百鬼夜行もびっくりの、白昼堂々たる魑魅魍魎どもの宴会だが、
ただ食い意地ばかりのとぼけっぷりがほほえましい。
これで、於りんと妖の絡みがもっとあればよかったのだけれど。
「ねこのばば」
収録中、一番の難解な事件。
最初、どう絡んでくるのかさっぱりわからなかった出来事が、
最後にはきちっと収まるところに収まって、きれいなつくり。
事件に妖が絡んでいるところも、シリーズならではの設定が生かされていてよい。
「産土」
佐助のお話。
う〜む、完全にだまされた!
仁吉が出てこなかったり、地の文で「犬神」と書かれていたり、どうも違和感があったが、そういうことだったのか!
かなりドキドキさせられたが、最後にはすっきり。
いやー、やられた。本当に上手いなあ。
「たまやたまや」
おっとりと宣言して「放蕩息子」になる若だんなが面白い。
若だんなも妖に負けず劣らず、ずれたところがあるのかも。
と、のんびりした展開かと思いきや、若だんなったら絶体絶命のピンチに!
無茶する若だんなも、なかなかよい。
といっても、所詮体力勝負は無理だから、頭脳戦なのだけれども。
そして思い出はほろ苦いものとなり……
若だんなは、これからもどうも恋では損をしそうだなあ。
相変わらずのどかなつくりで、
うっかりするとその雰囲気に浸って満足してしまいそうになるが、
しかし「事件」を見ると、やるせなさがつのる。
悪事がばれて泣いて反省するのでもなく、「なんで殺しちゃいけないんだ」と本気で言うヤツ。
人助けのためだと思い込んで物事の善悪、優劣もわからぬ僧侶。
目先の利にとらわれて、その先には確実に待っている不幸に目をつぶってしまう商人……
あわれ、といえばあわれだが、なんとも情けない。
話の舞台は江戸だが、人の行いに時代の差はなし。
(もっとも、この小説は現代に書かれたものだから、当たり前だが)
それを思うと、背筋が寒くなる。
待ってました!のしゃばけシリーズ文庫新刊。
今回も短編連作。
「茶巾たまご」
若だんなは、どのあたりから金次が尋常の人ならざる者だと気づいていたのかしら。
妖の見える若だんなのことだから、実は最初からかな。
そういえば、金次が一緒なのに、平然と鳴家に指示を出しているし。
ということは、妖たちもみな、わかっていたのか?
そういう描写のさりげないところが、好きだ。
「花かんざし」
江戸広小路に平然と現れる妖たち。
団子やらおでんやら寿司やら、勝手に頼んで、支払いは若だんなまかせ。
百鬼夜行もびっくりの、白昼堂々たる魑魅魍魎どもの宴会だが、
ただ食い意地ばかりのとぼけっぷりがほほえましい。
これで、於りんと妖の絡みがもっとあればよかったのだけれど。
「ねこのばば」
収録中、一番の難解な事件。
最初、どう絡んでくるのかさっぱりわからなかった出来事が、
最後にはきちっと収まるところに収まって、きれいなつくり。
事件に妖が絡んでいるところも、シリーズならではの設定が生かされていてよい。
「産土」
佐助のお話。
う〜む、完全にだまされた!
仁吉が出てこなかったり、地の文で「犬神」と書かれていたり、どうも違和感があったが、そういうことだったのか!
かなりドキドキさせられたが、最後にはすっきり。
いやー、やられた。本当に上手いなあ。
「たまやたまや」
おっとりと宣言して「放蕩息子」になる若だんなが面白い。
若だんなも妖に負けず劣らず、ずれたところがあるのかも。
と、のんびりした展開かと思いきや、若だんなったら絶体絶命のピンチに!
無茶する若だんなも、なかなかよい。
といっても、所詮体力勝負は無理だから、頭脳戦なのだけれども。
そして思い出はほろ苦いものとなり……
若だんなは、これからもどうも恋では損をしそうだなあ。
相変わらずのどかなつくりで、
うっかりするとその雰囲気に浸って満足してしまいそうになるが、
しかし「事件」を見ると、やるせなさがつのる。
悪事がばれて泣いて反省するのでもなく、「なんで殺しちゃいけないんだ」と本気で言うヤツ。
人助けのためだと思い込んで物事の善悪、優劣もわからぬ僧侶。
目先の利にとらわれて、その先には確実に待っている不幸に目をつぶってしまう商人……
あわれ、といえばあわれだが、なんとも情けない。
話の舞台は江戸だが、人の行いに時代の差はなし。
(もっとも、この小説は現代に書かれたものだから、当たり前だが)
それを思うと、背筋が寒くなる。
この記事へのコメント
しゃばけシリーズ面白いよね!
つい最近買ったんだけど、
いっきにねこのばばまで読んじゃいました。
挿し絵のイメージでほんわり江戸ファンタジーを想像したら、
きちんと時代物らしい「人生の重さ」も描かれて正直びっくりしました〜。若だんながなんとも素敵だし鳴家がかわいいし。
某人気No.1女流作家の時代物より断然面白かったヨw
つい最近買ったんだけど、
いっきにねこのばばまで読んじゃいました。
挿し絵のイメージでほんわり江戸ファンタジーを想像したら、
きちんと時代物らしい「人生の重さ」も描かれて正直びっくりしました〜。若だんながなんとも素敵だし鳴家がかわいいし。
某人気No.1女流作家の時代物より断然面白かったヨw
おっとり、のんびり、おだやか〜な雰囲気と、
サスペンスな事件と、若だんなの人生観と。
いろんなギャップがたまらなく魅力的ですよね〜。
もちろん、妖どもも!
鳴家のかわいさはもちろん!ですが、
屏風のぞきの意外と面倒見がいいところもなかなかよいかと。
サスペンスな事件と、若だんなの人生観と。
いろんなギャップがたまらなく魅力的ですよね〜。
もちろん、妖どもも!
鳴家のかわいさはもちろん!ですが、
屏風のぞきの意外と面倒見がいいところもなかなかよいかと。
2006/12/28(木) 00:14:59 | URL | 鳥乃 #jgJNn0FY[ 編集]
| ホーム |

鳴家が欲しい