本読みの感想(ネタバレあり)を中心に、日々のことごとを。
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和室にアクリル画の妙
2005年11月06日 (日) | 編集 |
伊勢英子さんの個展を観に行ってきました。
(「もうひとりのゴッホ展」 山の上ギャラリーにて)

北鎌倉の古い酒屋さんを移築したというギャラリーは、その存在自体に趣きあり。
木造・白壁・瓦屋根・平屋(屋根裏部屋あり)の、モダンな日本家屋。
靴を脱いであがると、板間の展示スペース。
大きな窓ガラスの向こうに見える木々を背景に、タブローが並ぶ。
早春(だと思う)の鳥海山をモチーフにした絵は、内外の木の温もりと溶け合うようだ。
そして、わたしにとっては、やはり「永遠のそこ」の存在感が光る。

奥の和室に、「秋桜」2作。
アクリルの巨大なタブローが、ふすまを背景に、または、床の間に飾られている。
なにやら、この部屋のために描かれているかのように、しっくりとくる。
去年、秋田で観たときも素敵な絵だと思ったが、なんというか、いかにも展示物だった。
それが和室に飾られていると、とても身近に感じる。
秋桜が風になびいているように、秋桜を抱く人物がまるで息をしているかのように……
和室に伊勢さんのアクリル画。
この組み合わせの妙に、静かに興奮してしまった。

二階(屋根裏部屋)には、絵本『絵描き』の原画や、展開ラフ、エスキスなど。
それから、『ふたりのゴッホ』のためのスケッチや写真も。
まるで伊勢さんの頭の中を覗き見させてもらったような気分になった。
一冊の絵本を仕上げるまでの、紆余曲折、情熱がそこに見えるようだ。

二階でスケッチなどのコラージュを眺めていると、そこへ伊勢さん登場。
思わず見合わせる顔と顔。
「?」という表情の伊勢さん。
思い切って、「去年、秋田で初めてお会いしたんです」と言うと、「あ〜、写真の」と思い出してくださった。
一昨年、安曇野で初めて作品を拝見した、という話をしたことも思い出してくださった。
いやはや、毎回いろんな人と話をするだろうに、よくぞ。
うれしい。

伊勢さんは「このギャラリーいいでしょ〜」と連発し、かなりお気に入りの様子。
確かに、一般の展覧会場のように無機質でないところが魅力的だ。
玄関や、お手洗いにまで、さりげなく伊勢さんのスケッチが飾ってあった。
そういう、一種の「生活感」のような雰囲気が、とても心地よい。

またここで、伊勢さんの絵を見たいと思った。

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